三和産業が提供している電解研磨・バフ研磨・電解複合研磨・不動態化処理・チタン電解研磨・出張研磨の6工法を比較。目的別の選び方と注意点を解説します。
電解液中の化学反応で金属表面を溶解・平滑化。清浄性・耐食性・均一な光沢を同時に実現します。内面や複雑形状にも作用し、Cr/Fe比の向上による耐食性強化が特長。SUS304/316Lに加え、ハステロイ・インコネル等の特殊金属にも対応。
研磨材を使って機械的に磨き、外観の光沢・鏡面仕上げ・キズ取りを行う工法。Ra 0.017μm / Ry 0.151μmの実測データあり。見た目の美しさを重視する場面や、電解研磨の前処理として深いキズを除去する用途にも使われます。
電解研磨と砥粒研磨を組み合わせた独自工法(SUSECP)。Ra0.0027μm/Ry0.0192μmの超鏡面を実現。板形状のみならず、3次元構造の部品へ対応。真空チャンバーや半導体装置など、超高真空性が求められる部品に最適です。
外観や寸法をほぼ変えずに、ステンレス表面の不動態被膜を強化して耐食性を向上させる処理。孔食電位は未処理160mV→EP+不動態化で964mVまで改善。JIS B 0912 / ASTM A967準拠の品質管理に対応します。
搬出困難な大型設備や据付済み装置への現地研磨サービス。電解研磨・バフ研磨・電解複合研磨の3工法に対応し、全国および海外(東南アジア)への出張実績あり。半日〜長期まで柔軟にスケジュール対応します。
電解研磨は電解液中の化学反応で表面を溶解・平滑化する処理、バフ研磨は研磨材で機械的に磨いて光沢を出す仕上げです。どちらが優れているではなく、目的と条件で使い分けるのが正しい選び方です。詳しくは各工法のページをご参照ください。
外観の美しさを優先する場合、バフ研磨が中心的な選択肢です。平面や緩やかな曲面であれば、安定した高光沢が得られます。形状が複雑な製品や、奥まった箇所まで均一に仕上げたい場合は電解研磨の方が適しています。電解研磨は液中反応で進むため、バフが物理的に届かない箇所にも作用します。
さらに高い鏡面性(超鏡面)や真空性を求めるなら、電解複合研磨(電解砥粒研磨)も候補に入ります。
加工キズや溶接痕の除去には、まずバフ研磨で機械的に素地を整えるのが効率的です。清浄性・耐食性も併せて求めるなら、バフ研磨の後に電解研磨を重ねる組み合わせが有効です。
Ra 0.1μm以下の超鏡面を目指すなら、電解複合研磨が候補になります。目標粗さの決め方は表面粗さ(Ra)・仕上げ品質で解説しています。
耐食性向上が主目的であれば、電解研磨が有力な選択肢です。表面のクロム濃度を高め、不動態被膜の形成を促進します。
外観をほとんど変えずに耐食性だけを付与したい場合は、不動態化処理が適しています。研磨ではなく化学処理であり、寸法や外観への影響が小さいのが特徴です。
さらに耐食性の向上を目指すには、電解研磨+不動態化処理もございます。
半導体装置や医薬品・食品設備など、清浄性が求められる環境では電解研磨が適しています。凹凸の少ない表面は、汚染物質の付着・残留を抑えます。
バフ研磨や電解複合研磨は光沢を出す力がありますが、微視的には研磨材の残留や加工変質層が生じるため、清浄性の面では電解研磨に及ばないケースが多くあります。
| 工法 | 主な目的 | 対応材質 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 電解研磨 | 清浄性・耐食性・均一な光沢 | SUS304/316L | 化学反応で溶解・平滑化。内面にも作用 |
| バフ研磨 | 外観・鏡面・キズ取り | SUS304/316Lほか | 機械的に磨いて光沢を引き出す |
| 電解複合研磨(電解砥粒研磨) | 超鏡面・高真空性 | SUS304/316L | 電解+砥粒でシビアな要求に対応 |
| 不動態化処理 | 耐食性の付与 | SUS304/316L | 研磨不要な場面で耐食性を確保 |
| チタン電解研磨 | チタンの鏡面化 | チタン各種 | 難加工材の鏡面化に対応 |
| 出張研磨(全国・海外) | 現地での研磨作業 | SUS/Ti ほか | 搬出できない設備に現地対応 |
対象の部品や用途が決まっている場合は、工法ではなく「何を研磨したいか」から探す方が早い場合もあります。
材質・用途・仕上げの目標が決まっていなくても大丈夫です。50年以上の実績をもとに、最適な工法と条件をご提案します。工法選びに迷われている段階でも、お気軽にどうぞ。